遊休農地を家庭菜園に!地主のための「特定農地貸付法」活用ガイド
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上記以外の地域でも、農地法4条・5条の許可や届出が必要かどうかを確認しながら対応できるケースがあります。詳しい対応エリアは、対応エリア一覧やお問い合わせフォームからご相談ください。
行政手続きで迷ったときは、阿保行政書士事務所にご相談ください。
「何から手をつければいいか」「いつまでに間に合わせたいか」をお伺いし、 必要な書類とスケジュールをご一緒に整理します。
「農地を持っているけれど、耕作の手が回らず草が生えてしまっている…」
そんな遊休農地をお持ちの方におすすめなのが、特定農地貸付法を活用した家庭菜園(市民農園)事業です。
この制度を利用すれば、農家でない一般人にも農地を貸すことができ、遊休農地を有効活用できます。本記事では、地主の方向けに、制度の概要から手続き、注意点までを完全解説します。
1. 特定農地貸付法とは?
特定農地貸付法(農地の貸付に関する特例法)は、農地を農家以外に貸しやすくするための特例制度です。
通常、農地を貸すには「農地法第3条許可」が必要で、借り手は原則として農家に限られます。
しかし、特定農地貸付法を使えば、農家以外の個人や団体でも貸借が可能になります。
制度の目的
- 遊休農地の有効活用
- 市民農園や体験農園の普及
- 農業を身近に感じてもらう地域活性化
💡 簡単に言えば
「農地法のハードルを下げて、家庭菜園や市民農園を作りやすくする制度」です。
2. 活用できるケース
地主が次のような使い方を考えている場合に、特定農地貸付法は非常に便利です。
- 遊休農地を家庭菜園として小区画に分けて貸したい
- 市民農園や貸し農園を運営して賃料収入を得たい
- 期間限定で農業体験や観光農園を運営したい
例えば、500㎡の畑を50㎡ずつに区切って10区画にし、1区画あたり月3,000円で貸すと、年間36万円の収入になります。
雑草管理や農地維持の負担軽減にもつながります。
3. 特定農地貸付法の主な条件
特例を受けるためには、次の条件を満たす必要があります。
- 貸付期間は10年以内
- 多くは3年〜5年程度
- 10年を超える場合は通常の農地法3条許可が必要
- 市町村(農業委員会)の認定を受けること
- 申請先は市町村農業委員会または農政課
- 認定を受ければ、農地法3条許可は不要
- 農地の有効活用につながること
- 放置農地や遊休農地を対象にするのが望ましい
- 地域の農業に支障がないことが条件
4. 手続きの流れ(実務ベース)
特定農地貸付法の手続きは、一般的な農地法申請より簡単です。
- 市町村に事前相談
- 農業委員会にて活用計画を相談
- 自治体ごとの必要書類や図面の基準を確認
- 貸付計画書・契約書の作成
- 区画割り図、貸付期間、借り手の情報を記載
- 賃料がある場合は契約書も添付
- 市町村の認定を取得
- 認定証が交付されると貸し出し可能
- 認定までの期間は概ね1~2か月程度
- 貸し出し開始・管理
- 貸付開始後、利用状況の報告を求められる場合あり
5. 農地法3条許可との違い
| 項目 | 農地法3条許可 | 特定農地貸付法 |
|---|---|---|
| 貸せる相手 | 農家のみ | 農家以外も可 |
| 手続き | 許可申請(審査あり) | 市町村認定でOK |
| 貸付期間 | 制限なし | 10年以内 |
| メリット | 長期安定貸付向き | 短期・手軽に貸せる |
6. 注意点と地主のリスク対策
- 認定を受けずに貸すと農地法違反の可能性
- 借り手が耕作放棄した場合の対応を契約書に明記
- 期間終了後は必ず更新または終了手続きが必要
💡 実務アドバイス
- 区画割り図と貸付契約書は必須
- 借主に管理責任を負わせる条項を入れると安心
7. 費用
- 特定農地貸付法の届出(市民農園の開設)+契約書作成:45,000円〜
- 農地法3条許可申請+契約書作成:63,000円〜
※法定費用や書類取得に係る手数料、交通費は別途。複数区画の図面作成がある場合は追加費用が発生します。
行政書士に依頼すると、
- 不備のない申請書・区画図を作成してもらえる
- 借主との契約書も合わせて作れる
- 役所対応や書類提出も代行してもらえる
地主は本業に専念でき、貸付後のトラブルも防ぎやすくなります。
まとめ
特定農地貸付法を使えば、
- 遊休農地を家庭菜園として貸せる
- 農家以外にも貸せる
- 簡易な手続きで地域活性化につながる
「放置農地を収益化したい」「市民農園を始めてみたい」地主の方は、まず自治体の農業委員会に相談することから始めましょう。
手続きが不安な場合は、行政書士に依頼すればスムーズです。
遊休農地を“地域に喜ばれる家庭菜園”に変える第一歩として、特定農地貸付法を上手に活用してください。


